LINEスタンプを制作・販売する際、なんとなく「全世界」に向けて配信していませんか?私もそうでしたが実は、LINEのユーザー分布には極端な偏りがあり、戦略的にターゲットを絞ることが売上最大化の近道です。

今回は、最新の国別利用者数データをもとに、エンジニア視点で分析したスタンプ販売戦略を解説します。
- 1. データで見るLINEの主要市場
- 2. ターゲット国別の戦略最適化
- 3. 売上を伸ばす運用の3ステップ
- 4. 日本・タイ・台湾の売れ行きの特徴
- 4. まとめ:データに基づいた「勝てる場所」での勝負
1. データで見るLINEの主要市場
LINEの月間利用者数(MAU)は世界全体で約1億9,400万人ですが、その大半は特定のアジア諸国に集中しています。効率的な運用のために、まずは以下の分布を把握しましょう。

※2026年時点の推計データに基づく(ソース:World Population Review / LINEヤフー公式IR)
グラフから分かる通り、日本・タイ・台湾の3カ国で全ユーザーの約96%を占めています。
2. ターゲット国別の戦略最適化
全方位にリソースを割くのは非効率です。各国の文化に合わせた「ローカライズ」が重要になります。
各国の攻略ポイント
- 日本: 敬語文化や日常の細かなニュアンスが重視される最大市場。
- タイ: 鮮やかな色彩と、オーバーリアクションな表現が好まれる。
- 台湾: 日本のトレンドとの親和性が非常に高い。
一方で、以下の点には注意が必要です。
欠点・リスク: 言葉の壁を考慮せず、日本語だけのスタンプを海外配信しても、ターゲット層には刺さりません。特にタイ語や繁体字への書き換えを行わない場合、露出機会を大きく損失します。
3. 売上を伸ばす運用の3ステップ
データを踏まえた具体的な運用フローは以下の通りです。
- まずは日本市場向けに、使い勝手の良いスタンプをリリースする。
- 売上の動向を確認し、反応の良いデザインをピックアップする。
- 選抜したデザインをタイ語・繁体字にローカライズし、別パッケージとして配信エリアを絞って再登録する。
補足・豆知識: 配信エリアの設定は、クリエイターズマーケットの編集画面で「10–20カ国」といった範囲指定ではなく、上記3カ国を個別に狙い撃ちするのが現在の定石です。
4. 日本・タイ・台湾の売れ行きの特徴
3大市場には、利用者の行動や好まれるデザインに明確な違いがあります。これらを「チューニング」することが売上増の鍵です。
- 日本(空気を読む「潤滑油」): コミュニケーションの摩擦を減らす挨拶系が安定して売れます。
- タイ(彩度高めの「ポジティブ」): パステルカラーよりも、パキッとした原色使いやポップなキャラクターが好まれる傾向にあります。
- 台湾(感情の「増幅器」): 送信頻度が日本の約3倍と非常に高く、ビジネスシーンでも感情を和らげるために多用されます。

共通して言えるのは、言葉に頼らない「ノンバーバル(文字なし)」の表現を強化することで、全市場を効率よくカバーできるという点です。
4. まとめ:データに基づいた「勝てる場所」での勝負
スタンプ制作を単なる趣味で終わらせず、ビジネス・エンジニアリングの視点で捉えるなら、「市場の大きい場所に、最適な形で投入する」というプロセスが不可欠です。まずは日本・タイ・台湾の3大市場にリソースを集中させましょう。