Toma(とま)のゲーム日記

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第2回|草津中和工場の仕組み(石灰石粉投入と中和反応)

草津白根山の火口湖・湯釜のエメラルド色の湖面と、手前を流れる吾妻川の風景を背景に、中央へ『吾妻川の中和事業』のタイトル、左上に草津白根山の山アイコン、右下に品木ダムのダムアイコンを配置した環境保全テーマのサムネイル画像

第2回|草津中和工場の仕組み(石灰石粉投入と中和反応)

草津白根山が生み出す強酸性水は湯川へ流れ込み、そのままでは吾妻川の水質に深刻な影響を与えます。この酸性水を中和するために設置されたのが草津中和工場です。本記事では、草津中和工場がどのように酸性水を中和し、吾妻川の水質改善を支えているのかを、国土交通省の資料に基づいて詳しく解説します。

この記事で分かること

  • 草津中和工場の役割(湯川への石灰石粉投入)
  • 石灰石粉の粒径75µmが選ばれる理由
  • pH測定による投入量の自動調整の仕組み
  • 湯川で進む前段階の中和反応と品木ダムへの流れ

▶ 次回:第3回 中和事業の成果と吾妻川の再生
https://www.tomagamediary.com/entry/agatsuma-neutralization-3

草津中和工場とは何をする施設なのか

草津中和工場は、草津白根山の火山活動によって生じる強酸性水を中和するための専用施設です。湯川に流れ込む酸性水へ石灰石粉(炭酸カルシウム)を投入し、pHを上昇させる役割を担っています。中和事業の概要は国土交通省・品木ダム水質管理所の解説ページでも確認できます。

中和事業の公式解説はこちら:
https://www.ktr.mlit.go.jp/sinaki/sinaki00017.html

第1回で酸性化の背景を整理しています:
https://www.tomagamediary.com/entry/agatsuma-neutralization-1

石灰石粉の粒径が「75µm」に統一されている理由

草津中和工場で使用される石灰石粉は、粒径75µmに統一されています。これは中和反応を効率よく進めるために最適化されたサイズです。粒が大きすぎると反応が遅くなり、小さすぎると湯川で溶け切ってしまい、品木ダムでの後段反応が十分に進まなくなります。

つまり、75µmという粒径は、湯川での初期中和反応と品木ダムでの後段反応の両方を成立させるための最適値なのです。

pH測定による石灰石粉の投入量の自動調整

草津中和工場では、湯川のpHを常時測定し、その値に応じて石灰石粉の投入量を自動調整しています。酸性が強いときは投入量を増やし、弱いときは減らす仕組みです。これにより、湯川の水質を安定的に中和し続けることが可能となっています。

この自動調整システムは24時間体制で運転されており、吾妻川の水質改善に欠かせない存在です。

湯川で進む前段階の中和反応

石灰石粉が投入された湯川では、炭酸カルシウムが酸性水と反応し、pHが徐々に上昇します。反応の途中で生成される中和生成物(硫酸カルシウムなど)は湯川を流下しながら品木ダムへ到達します。

湯川での反応は「前段階」であり、本格的な中和反応は品木ダムで進行します。

品木ダムでの後段反応は第3回で詳しく解説しています:
https://www.tomagamediary.com/entry/agatsuma-neutralization-3

品木ダムへ流れ込む中和生成物

湯川で生成された中和生成物は品木ダムに堆積し、さらに中和反応が進みます。品木ダムは中和事業の「後段処理施設」として機能し、吾妻川へ流れ込む水の水質を安定させる役割を担っています。

草津白根山の湯釜(pH1.2)から湯川へ流れ込む酸性水が、草津中和工場で石灰石粉(粒径75µm)を投入され初期中和される仕組みを示した図。石灰石粉投入装置、炭酸カルシウムの粒径表示、pH測定による投入量自動調整の工程が描かれ、湯川を流下した中和生成物が品木ダムで後段反応と堆積を経て、吾妻川へ中和後の水が流入する一連の流れを視覚化した説明図。

シリーズ全体の流れと第2回の位置づけ

吾妻川の中和事業は、草津白根山の酸性水→湯川→草津中和工場→品木ダム→吾妻川という流れの中で進められています。本記事では、草津中和工場の技術的な仕組みを中心に解説しました。次回は、品木ダムで進む中和反応と吾妻川の水質改善の成果を整理します。

シリーズ目次ページはこちら:
https://www.tomagamediary.com/agatsuma-neutralization-contents


FAQ:草津中和工場についてよくある疑問

Q1. なぜ石灰石粉を使うのですか?

炭酸カルシウムが酸性水と反応し、pHを上昇させるためです。安価で安定供給できる点も理由です。

Q2. 石灰石粉の投入量はどう決めているのですか?

湯川のpHを常時測定し、その値に応じて自動調整しています。

Q3. 中和工場は24時間運転ですか?

はい。国土交通省・品木ダム水質管理所が24時間体制で運転しています。

Q4. 中和工場だけで中和は完了しますか?

いいえ。湯川での反応は前段階であり、後段反応は品木ダムで進みます。


注記

本記事は国土交通省・品木ダム水質管理所の資料を参考にしつつ、ブログ向けに再構成したものです。数値や沿革などの事実情報は元資料に基づいて記載しています。


シリーズリンク


更新履歴

  • 2026-08-20 JST:新規作成

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