Windows 11上のPython(Anaconda)で作成したツールを、Androidアプリとして実機で動かすまでの奮闘記をまとめました。

【Python】Fletで作ったタイマー&ストップウォッチをAndroidアプリ化するまでの完全ガイド
「Pythonで便利なツールを作ったけれど、これをスマホで持ち歩けたらもっと便利なのに…」
そんな願いを叶えてくれるのが、PythonのGUIフレームワーク「Flet」です。今回、Windows 11(Anaconda環境)で作成した「タイマー&ストップウォッチ同時進行アプリ」を、実際にAndroidスマホで動かすまでのプロセスを詳しくまとめました。
数々のエラーを乗り越えた先にある、実機起動の感動をぜひ体験してください!
1. 開発したアプリの仕様
今回作成したのは、プレゼンやトレーニングで重宝する「カウントダウンとカウントアップが同時に動く」特殊なタイマーです。
- メイン機能:設定した時間からカウントダウンしつつ、同時に経過時間(ストップウォッチ)を表示。
- 通知機能:設定時間の10秒前に背景がオレンジに変わり、終了時には赤く変化。
- 操作性:スタート、ストップ、リセットの直感的な操作。
2. Androidアプリ化(ビルド)のための環境構築
PythonコードをAndroidで動かすには、いくつかの「橋渡し役」が必要です。ここが一番の踏ん張りどころです。

① Flutter SDKのインストール
Fletは内部でGoogleの「Flutter」を利用しています。
- Flutter公式サイトからSDKをダウンロードし、任意の場所に配置。
- Windowsの環境変数(Path)に「flutter\bin」を追加します。
② Android Studioの設定
ビルドにはAndroid用の開発ツール一式が必要です。
Android Studioをインストールし、SDK Managerから「Android SDK Command-line Tools」を必ずインストールしてください。これが抜けるとビルド時にエラーになります。
③ Gitのインストール
Fletがアプリのテンプレートをダウンロードするために「Git」を使用します。公式サイトからインストールし、コマンドプロンプトで git --version が通るようにしておきます。
3. 実行したビルドコマンドとエラー対策
Anaconda Prompt(またはターミナル)でいよいよビルドを開始します。通常の flet build apk で認識されない場合は、以下のコマンドが確実です。
python -m flet.cli build apk
遭遇したエラーと解決法
- 「main.py not found」:ビルドコマンドを打つ場所に本体ファイルがある必要があります。
cdコマンドで正しいフォルダへ移動しましょう。 - 「'git' is not installed」:Git未インストール時に出ます。インストール後のプロンプト再起動を忘れずに。
- 「No module named flet.__main__」:Fletのバージョンが古い可能性があります。
pip install --upgrade fletで最新に更新しましょう。
4. 実機へのインストールと感動の瞬間
ビルドが成功すると、build\apk フォルダ内に 「app-release.apk」 というファイルが生成されます。
Googleドライブにアップロードし、スマホ側で「ダウンロード」してから開くのがコツです。Androidの「不明なアプリのインストールを許可」を有効にすれば、ついに自作アプリがスマホで動き出します!
5. 開発したアプリの画面説明
今回作成したアプリのインターフェースです。直感的に操作できるようシンプルに設計しました。

- 時間設定:分単位でタイマーをセット。
- タイマー表示:設定時間からのカウントダウン。
- カウンター表示:開始からのカウントアップ(経過時間)。
- 操作ボタン:スタート、ストップ、リセットの3種類。
7. 状況を色で伝える表示変化
残り時間が少なくなると背景色が変わり、視覚的に状況を知らせます。

8. ビルド環境の構築と実行
Androidアプリ(APK)として書き出すには、Flutter SDK、Android Studio、Gitの3セットが必要です。準備ができたら、フォルダへ移動して以下のコマンドを実行します。
python -m flet.cli build apk
8. スマホへのインストール手順
ビルドが成功したら、いよいよスマホへのインストールです。以下のステップで進めましょう。
① クラウド経由で転送
PCで生成された app-release.apk をGoogleドライブ等にアップロードします。スマホ側では、直接開かず一度「ダウンロード」して本体に保存するのが成功の秘訣です。
② セキュリティ設定の解除
自作アプリをインストールしようとすると警告が出ますが、これは正規の手順です。「設定」から「このソースのアプリを許可」を有効にしてください。
③ Playプロテクトの許可
「有害な可能性がある」と表示された場合は、「詳細」から「無視してインストール」を選択します。これでインストールが完了し、ホーム画面に自作アプリが登場します!
9. 終わりに
数々のエラーを乗り越えて「Successfully built」の文字が出た時の感動はひとしおです。皆さんもぜひ、世界に一つだけの自作アプリを持ち歩いてみませんか?
【更新履歴】
2026/3/6 新規作成