
検索エンジンといえば Google や Bing を思い浮かべる人が多いですが、世界には「自分で Web を巡回して、自分で検索データベースを作っている検索エンジン」が存在します。その代表例のひとつが、独自クローラー型検索エンジンの Mojeek です。
この第1回では、Mojeek がどのように Web を巡回し、どのように検索結果を作っているのかを初心者向けに整理しつつ、「独自クローラーとは何か」「なぜそれが重要なのか」を分かりやすく解説します。第2回・第3回への入口となる基礎回です。
この記事で分かること
- Mojeek を一言で説明するとどういう検索エンジンか
- 独自クローラーとは何か、図書館の例えで理解できる
- なぜ「自分で Web を巡回すること」が検索結果の違いにつながるのか
- 第2回「Google・Bingとの非公式比較」へのつながり
Mojeekを一言でいうと
Mojeek は、独自に Web を巡回して検索結果を作る検索エンジンです。多くのプライバシー志向検索エンジンが他社のインデックスを利用するのに対して、Mojeek は自分で Web を見に行き、自分で検索用のデータベース(インデックス)を構築しています。
- 他社の検索結果をそのまま表示する仕組みではない
- 小規模ながら独自のインデックスを持つことが特徴
- 検索結果の考え方や、Web の見え方そのものに違いが生まれる
独自クローラーとは何か(図書館の例え)
検索エンジンには「Web を巡回するロボット(クローラー)」がいます。クローラーは新しいページを見つけて記録し、検索用の目録を作る役割を持っています。
図書館に例えると、次のようなイメージになります。
- クローラー=図書館で本を集める担当者
- インデックス=集めた本の目録
- 検索エンジン=目録を使って本を探す司書
Mojeek は、この「本集め」と「目録作り」を自分で行っている検索エンジンです。他社の目録を借りるのではなく、自分の目で Web を見て、自分の基準でページを登録しています。
なぜ独自クローラーが重要なのか
多くの人は「検索エンジンは全部同じようなもの」と感じがちですが、実際には「何を集めるか」「どう評価するか」が検索結果の違いを生みます。
独自クローラーを持つということは、次のような点を自分で決められるということです。
- どのページを収集するか(収集対象の基準)
- どれくらいの頻度で巡回するか(更新の追い方)
- どのように検索結果へ反映するか(順位付けの考え方)
その結果、同じキーワードで検索しても、Google や Bing とは違うページが上位に出てくることがあります。Mojeek は「独自に Web を見ている検索エンジン」であり、その視点の違いが検索結果の違いにつながっています。
この回では比較を深掘りしない理由
第1回では、あえて Google や Bing との細かい比較は行いません。理由は、いきなり比較から入ると「そもそも検索エンジンがどう動いているのか」という基礎がぼやけてしまうからです。
この回で伝えたいのは、次の2点です。
- 検索エンジンには「自分で Web を見ているもの」がある
- Mojeekはそのタイプに属する独自クローラー型検索エンジンである
具体的な比較や思想の違いは、第2回の Google・Bingとの非公式比較(思想の違い) で詳しく扱います。
Mojeekは誰向けか
Mojeekは、すべての人にとって万能な検索エンジンというより、「別の視点で Web を眺めたい人」に向いています。
向いている人の例:
- 検索エンジンの仕組みに興味がある人
- Google 以外の検索結果を見てみたい人
- プライバシーを重視したい人
- Web 全体を別の視点で眺めたい人
向いていない可能性がある人の例:
- Google と同じ精度や利便性を期待する人
- 地図やショッピング検索など、統合サービスを重視する人
Mojeek は「日常検索の代替」ではなく、「検索結果の多様性を知るためのもう一つの窓」として捉えると理解しやすくなります。
FAQ
Q. Mojeekは無料ですか?
基本的な検索利用は無料で行えます。
Q. Googleの検索結果を表示しているだけですか?
いいえ。Mojeek は独自に Web を巡回し、独自の検索インデックスを構築しています。他社の検索結果をそのまま流用する仕組みではありません。
Q. 独自クローラーがあると何が違うのですか?
検索結果を作るためのデータを自分で集めているため、どのページを重視するか、どのようなサイトが上位に出てくるかといった「Web の見え方」に違いが生まれます。
Q. 日本語検索でも使えますか?
日本語検索も利用できますが、インデックス規模や評価の違いにより、Google とは異なる結果になる場面があります。
Q. Googleの代わりになりますか?
人によります。日常的な検索では Google が便利な場面も多く、Mojeek は「別の視点を得るための検索エンジン」として併用するイメージが近いです。
注記
本記事は、インターネット上で公開されている情報や検索エンジンの一般的な仕組みをもとに、筆者が独自に整理・執筆したものです。検索サービスの仕様は随時変更される可能性があるため、最新の情報については各サービスの発表をご確認ください。
更新履歴
- 2026/08/11:新規作成(JST)