Toma(とま)のゲーム日記

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製品評価から見た電源装置 Part1

長年、電源電源(大容量も含む)の製品評価にかかわってきたエンジニアの一人として、電源装置に関する○○を記載していこうと思う。

 

1.電源装置に必要な機能、性能

電源装置の大多数はAC入力→DC出力に変換するものである。

このAC入力が曲者で、供給能力は配電盤によって決まってくる。

が、省電力パソコンやスマホの充電などでは過大な能力となっており、制限ギリギリまで供給されると発煙、発火のもとになりかねない。

それらを踏まえて最低限としての機能、性能が必要となる。

・AC入力に対する絶縁性能

・Earthへの漏れ電流抑制

・部品温度上昇抑制

・冷却機能動作不良時の動作抑制

 

また、使用する出力を安定させるために次の機能が必要となる。

・出力電圧の安定性

・過電圧検出

・過電流検出

・出力短絡保護

・入力停電対策

 

そして、他の電気機器への影響を防止するために次の性能が必要となる。

・入力高調波制限

・放射電波制限

 

最後に、製品の仕様に対する余裕度でこの辺りは設計者の能力による形になる。

・入力電圧動作範囲

ドロップアウト電圧

・入力電圧急変

・入力周波数、波形急変

・出力調整機能

・製品寿命

 

2.最低限の機能

1で上げた性能、機能について求めるものを上げていこう。

2-1.AC入力に対する絶縁性能

 これは出力側への過度な供給を抑制するための機能で、一般的にはトランスを用いて性能を満足させる。抑制しないと、配電盤の能力まで出力されることになり最悪は発煙、発火、感電など安全を害するようになる。確認する試験方法としてはAC入力耐圧試験、絶縁抵抗測定が一般的である。

 壁コンセントに接続して使用する機器は絶縁耐圧試験として、①AC入力を短絡して②Earthの①-②の間にAC1500Vを1分間印加しフラッシュオーバー、装置の破損などがないことを確認する。

 また、試験の前後どちらかにDC500Vを①-②間印加して、絶縁抵抗値を測定するのが一般的である。

 なお、絶縁耐圧試験、絶縁抵抗試験は実使用するAC入力電圧や適応させる安全規格などにより印加電圧が大きくなることがあり、AC1500V,DC500Vは一般的に使われる数値になる。

www.matsusada.co.jp

 

2-2.Earthへの漏れ電流抑制

 Earthはいわゆる筐体と呼ばれる金属部やACプラグにつけられた端子のことを指すことが多い。この金属部に指などの人体が触れることができる場合は、金属部→人体→地表(床)といった経路をたどり、電流が流れる。この電流量は大体が回路からのコンデンサ接続によるもので、5mAを超えてくると人体への影響が出て、最悪は死に至る。

 この電流を漏れ電流とかリーク電流などと呼び、制限するのが一般的である。なお、電源装置の仕様上、リーク電流が大きくなってしまうものは別途Earth端子を設け、Earth接続をさせて使用するのが一般的である。

 試験方法としては未出力でのスタンバイ状態、定格出力の2種類で漏れ電流測定器を使用し測定する。安全規格によっては筐体ーEarth間に規定された回路を接続して測定することもある。

 なお、コンデンサは入力および出力のノイズ抑制のために接続することが多い。

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2-3.部品温度上昇抑制

 大体の電子部品には温度に対する制限がある。それは周囲温度、自己発熱温度などで規定されている。ディスクリート型の半導体だと接合温度で規定されており、素子表面温度、動作波形などを測定し、推測する。測定方法は熱電対、サーモグラフィ、関外政放射温度計、サーモラベルなどがある。

 この温度に対してのマージンはいわゆるノウハウになっているところが大きく、安全性を確保するなら大きくとるが、その分装置が大きくなりやすいので難しい。

 なお、この規定温度を超えるとどうなるかは電子部品によるが発煙、発火に至ることが多く問題になりやすい。

 そして、電源装置だと電解コンデンサの温度が寿命に影響してくるため測定をしておくことが一般的だと思われる。

www.hioki.com

 

2-4.冷却機能動作不良時の動作抑制

 デスクトップ用の組立パソコン電源を見ると大体がFAN付きになっている。これは先ほどの温度測定にも関係するが、自然空冷では発生する熱を放射できないためにFANを使って強制風冷を実施して性能を満足させている。(水冷や油冷装置も同様)

 省スペース化できる利点がある一方、冷却装置であるFANが回転数低下、挟み込みなどによる停止などで機能停止した場合は発煙、発火などの影響が出ないようにするのが一般的である。

 製品によるがFANの動作状態を出力する機能付きのものは監視して出力制限などをすればよいが、電源供給だけでモニタ機能が無い場合は自己監視回路が必要である。

 その監視回路にはサーミスタなどのある一定温度に到達すると動作する温度検出素子を使っていることが多く大体は冷却すれば復旧する自己復帰型ですが、完全に切断するFUSE型も存在します。(私は、家庭用布団乾燥機の排気口をふさいでしまって壊したことがある)

 試験方法としては、温度検出素子の温度をモニタ品型FAN停止、吸排気口封鎖などを実施することが多い。多数の温度検出素子を用いた電源における安全規格の認証試験ではそのような方法を使っていたこともある。

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記事が長くなったため、出力を安定機能、他の電気機器への影響を防止、製品の仕様に対する余裕度に関しては別記事にします。

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